経営戦略診断士の尾瀬です。
私は、経営戦略診断士として、情報分析をし、その分析結果に基づいて新たなことを生み出す、ということを得意としております。
このチャンネルでは、私が培った経験や分析結果、それに付随したビジネスに役立つ情報を発信しておりますので、興味を持って下さった方は、また読んでいただければと思います。
また、本日の内容は、
【数字はマジック①】数字はごまかせる①(コインランドリー編)
になります。
この内容は、
【YOUTUBE】
【Post Prime】
において、
「音声投稿」を行っています。
下記に載せておきますので、ご参考にしていただければと思います。
では、内容に入ります。
コインランドリーの経営で失敗をした例
では、具体例を挙げて、お話ししていきたいと思います。
以下、話しをわかりやすくするため、「コインランドリー」を例として取り上げました。
あくまで「例」ですので、「コインランドリーの経営に対して、良くない」とか言っているのではございません。
誤解を招く可能性がございますので、補足させていただきます。
※「2022年2月16日現在、伸びている業界の1つです」
【例】
Aさんは、コインランドリーを経営しようと考えています。
そして、とある会社へ相談をしにいきました。
その結果、以下の内容の説明を受けました。「初期の必要費用」 3000万円
【毎月の運営予定額】
売上 100万円
水道光熱費 20万円
その他経費 10万円
利益 70万円※「人件費」は、オーナーが業務を行うため「ゼロ」で計上。
そして、営業担当者にこのように言われました。
この利回りでいけば、概ね「4~5年」で回収できると思われます。
ここに出店をした場合、近隣には、まだ競合店がありません。そのため、
早めに出店をしてアピールすれば、固定客がつく可能性も高いエリアです。また、軌道に乗れば、もう少し範囲を広げて、2~3店舗運営するメリットも考えられます。
どうでしょうか?
この話しを聞いて、
「ぜひ経営してみたい」
と感じたでしょうか?
情報が少ない状態なので、判断に迷いますが、
「この利回りで稼げるのか不安だ」
と感じた方もいらっしゃると思います。
そして、現実的な話しをしますと、すでに
「コインランドリーを経営したい」
と思っているなかで、この提示をされた場合、多くの方は、「手を出す」と思われます。
Aさんも頭の中は、コインランドリーの経営を行う「イメージ」「シミュレーション」でいっぱいです。
色々なことを考え、すでに頭の中は
「いくら儲かるかな?」
でいっぱいです。
そしてAさんは、コインランドリーの経営を行うべく契約を行いました。
数ヶ月後、無事Aさんのコインランドリーはオープンしました。
しかし、オープンした日から、お客様の入りが思うほどありません。
初日に売上げも、予定額の半分でした。
「まあ、コインランドリーに関心がない人も多いから、チラシとかでアピールしていくしかないかあ」
と思いました。
そしてAさんは、
「新聞等へのチラシ」
「ポスティング」
「自社のHPを作成」
等を行い、100万円の経費を使いました。
しかし、お客様の来店はそれほど増えず、当初予定されていた
「毎月70万円の利益」
には、程遠く、
「毎月20万円の赤字」
の状態になっていきました。
人件費は、オーナーのみで対応していたので、「ゼロ」にも関わらず、「毎月20万円の赤字」です。
つまりオーナーは、
「タダで働いて、さらに毎月20万円の赤字を背負う状態」
になっていました。
このため、Aさんは、コインランドリーの経営に伴う契約をした会社の担当者を呼び出し、
「全然予定通りに儲からないじゃないか。こんなのは詐欺だ。訴えてやる」
と罵声を浴びせ続けました。
しかし業者の担当者は、
「おっしゃりたい気持ちは分かります。こちらも、過去のデータや他のオーナー様の実績を考慮して、予測の利益等をお伝えさせていただきました。しかしながらその数字は、あくまで見込みで算出した金額なので、利益を確定させた数字ではございません。その点は、オーナー様にも重々説明をさせていただいておりましたが・・・」
その後、Aさんは、
「そんなの聞いていない」
「タダ働きで借金を背負う生活が耐えられるか」
などの罵声を浴びせ続けました。
しかしながら、基本的には
「契約書」
に記載された条件で判断するしかありませんので、Aさんは、引き下がることになりました。
これは、あくまでも「例」ですので、その程度に思っていただければと思います。
今後のAさんは、どのような対応をしたらいいかということを少しだけ補足します。
あくまで、一般的な範囲での補足になります。
- 「必要経費や借入金、契約書等の見直し」
- 「売却先の検討」
- 「コンサルタントの依頼」
等が考えられます。
もちろん、これ以外にも多数考えられます。
ちなみに私だったら、
- 「コインランドリーへの布団等の持ち運びサービス」
- 「乾燥機だけでも利用できますのアピール」
- 「お客様がリラックスできる内装」
- 「あえてオーナーが店舗におり、洗濯物を見守っていますアピール」
- 「クリーニング店に、どうしたらいいか、相談してみる」
等を考えます。
法律的に規制があるか、確認をしていませんが・・・
まあ、私だったら、
「リスクが少ないのなら、やってみよう」
と思うので、あまり考えずに実行しちゃうかもしれません。
数字はごまかせる
さきほどの「例」で、みなさんは、どのように考えましたか?
「Aさん、甘いでしょ。どうしてリスクを考えて契約しなかったの?」
「借金とか、どういうふうに返していくのかな?」
「まだまだやりようがあるでしょ。私に任せてごらん」
とか、色々な意見があると思います。
ここで、今回の「タイトル」にもなっている
「数字はごまかせる」
に話しを戻していきます。
そうです。
「数字はごまかせる」
のです。
これは、業者が提示したのは
「予定額」
のため、極端に言うと、
「予定なのだから、利益が多く出るように作成することも可能」
ということです。
もしAさんが、
「3パターンくらいの予定額を提示して下さい。そして、赤字になり得る最低売上額(損益分岐点)を提示して下さい」
等を明確に伝えておけば、このような結果にならなかったかもしれません。
もちろん、
「それらの数字がごまかされる可能性」
もありますが、
「こちらが確認できる選択肢が広がる」
ことになります。また、
「こちらが提示した内容に答えることができないなら、その契約はやめた方がいい」
という判断になります。
もちろんですが、
「一般常識から考えて、ありえない数字」
の場合は、訴訟等になる可能性もありますが・・・
本日の結論
本日は、
【数字はマジック①】数字はごまかせる①(コインランドリー編)
という内容でお話しさせていただきました。
この
「数字はごまかせる」
という話しは、たくさんあるので、また別の機会でお話しさせていただきます。
【2022年2月17日追記】 【数字はマジック②】数字はごまかせる②(テレアポ編)を追加しました。
また、今回「コインランドリーの経営」として話しを取り上げたのには、理由があります。
それは、
「多額の資金を使用する場合は、必ず知識がある人に意見、アドバイスを受けること」
が言いたかったのです。
「アパート経営」
「不動産投資」
等もそうです。
「銀行から融資を受けることができる」
「友人もやっており、儲けているから自分もやってみよう」
と安易に考えることは、大変危険です。
もう1度、言わさせてください。
「多額の資金を使用する場合は、必ず知識がある人に意見、アドバイスを受けること」
です。
「お金を増やす」
ことは、
「人生の選択肢を広げます」
しかし、
「自分が管理できないリスクを背負い、お金を増やそうとすることは、自分だけでなく、他人も不幸にする」
可能性があります。
そうならないように、お伝えしたく、このような内容の話しをさせていただきました。
ここまで見ていただき、ありがとうございました。
私は、このようなビジネスに役立つ知識をお話ししておりますので、興味を持って下さった方は、別の内容も見ていただければと思います。
本日も、ありがとうございました。
経営戦略診断士の尾瀬でした。
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※「 Post Prime」 は、高橋ダン氏が開設した配信投稿サービスになります。
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